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TOEIC®をCEFRに換算すると?スコア対照表と測定できるCEFRレベル

外国語の運用能力を測る国際指標「CEFR」の注目が高まっている昨今、「TOEIC®はCEFRレベルに換算するとどのくらい?」と気になっている方は少なくないでしょう。CEFRを理解しておくと、TOEIC®のスコアを他の試験と比較したり、国際基準で先を見据えてTOEIC®の目標スコアを設定できたりして便利です。

今回は、CEFRとTOEIC®の関係やスコア対照表、TOEIC®で測定できるCEFRレベルなどについて解説します。CEFRを理解して、TOEIC®のスコアアップを目指す勉強法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

CEFR(セファール)とは

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)とは、外国語の運用能力を評価する国際的な指標のことです。外国語の運用能力(その言語を使ってできること)を一番低いレベルから順に「A1」「A2」「B1」「B2」「C1」「C2」という6つの等級で評価します。

20年以上にもわたる研究の末、欧州評議会によって開発された指標で、現在では英語をはじめとした40言語で参照枠が提供されています。

CEFRを聞き慣れない方からすると、「TOEIC®と何が違うの?」と疑問に感じるかもしれません。CEFRは言語能力を評価する「指標」であるのに対して、TOEIC®は英語能力を評価する「テスト」です。CEFRとTOEIC®は全くの別物であること、CEFRは試験ではなく「指標」であることを押さえておきましょう。

CEFRは、TOEIC®のスコアを国際的な指標(6つの等級)に換算したり、TOEIC®のスコアを他の英語検定試験のスコアと比較したりするのに役立ちます。

TOEIC®とは

TOEIC®とは、英語のコミュニケーション能力を評価するテストのことです。オフィスや日常生活における英語のコミュニケーション能力を測定し、テスト結果をスコアで表示します。ちなみに、TOEICは、“Test Of English for InterN/AtioN/Al Communication”の略称です。

一口に「TOEIC®」と言っても、実際には5種類のテストが存在します。

【TOEIC® Tests】

TOEIC® Listening & Reading TestsTOEIC® Speaking & Writing TestsTOEIC® Speaking Test

【TOEIC Bridge® Tests】

Toeic Bridge® Listening & Reading TestsToeic Bridge® Speaking & Writing Tests

「TOEIC® Tests」が本流であり、「TOEIC Bridge® Tests」は英語学習初級者〜中級者を対象としたテストブランドです。

ここでは、TOEIC® Testsの主要テスト「TOEIC® Listening & Reading Tests」と「TOEIC® Speaking & Writing Tests」について詳しく紹介します。

TOEIC® Listening & Reading Tests

「TOEIC® Listening & Reading Tests」は、英語によるコミュニケーション能力(聞く・読む力)を幅広く測るテストです。身近なシーンからビジネスシーンまで、さまざまな場面での英語コミュニケーション能力を測定したい/身につけたい方に適しています。

また、10〜990点とスコア幅が広く、初級から上級まで同一の「ものさし」で英語の聞く・読む力を測れることも特徴の一つです。

内容リスニング:約45分間 リーディング:75分間形式マークシート結果10〜990点 (5点刻みのスコアで評価)TOEIC® Speaking & Writing Tests

「TOEIC® Speaking & Writing Tests」は、英語でコミュニケーションを取るために必要な話す・書く能力を測るテストです。国際的なビジネスシーンでの、英語による発信能力を測定したい/身につけたい方に適しています。

「TOEIC® Listening & Reading Tests」と併せて受験することで、英語でコミュニケーションを取るのに不可欠な4技能(聞く・読む・話す・書く)をバランス良く強化することが可能です。

内容スピーキング:約20分 ライティング:約60分形式パソコンとヘッドセット結果各テスト0〜200点 (10点刻みのスコアで評価)TOEIC®のスコアとCEFRとの対照表

以下は、TOEIC®のスコアとCEFRとの対照表です。

 

TOEIC®

Listening & Reading

TOEIC®

Speaking & Writing

CEFRListeningReadingSpeakingWritingC2N/AN/AN/AN/AC1490-455-180-180-B2400-385-160-150-B1275-275-120-120-A2110-115-90-70-A160-60-50-50-

※N/A=該当なし

参照:TOEIC®Program各テストスコアとCEFRとの対照表

TOEIC®のテストプログラムの開発元である「ETS」が公開している対照表をもとに作成しています。なお、表中の数字は、それぞれのCEFRレベルに対応する最低スコアを指しています。

TOEIC®で測定できるCEFRレベル

上の表を見てわかるように、TOEIC®で測定できるCEERレベルは「A1」〜「C1」です。

TOEIC®で自分のCEFRレベルを知るためには、「TOEIC® L&R」と「TOEIC® S&W」の両方のスコアが必要です。そのため、「L&Rしか受けたことがない」という方の場合は、追加で「S&W」のスコアを取得しなければなりません。

以下では、文部科学省が公開している『各試験・検定試験とCEFRとの対照表』をもとに、各CEFRレベル、およびそれぞれ該当するTOEIC®スコアの英語力の目安を詳しくみていきましょう。

なお、ここで示しているTOEIC®のスコアは、「TOEIC® L&Rのスコア」と「TOEIC® S&Wのスコア×2.5」を合算したスコアとなります。

CEFR「TOEIC® L&R」と「TOEIC® S&Wのスコア×2.5」の合算スコアA1TOEIC® 320〜620A2TOEIC® 625〜1145B1TOEIC® 1150〜1555B2TOEIC® 1560〜1840C1TOEIC® 1845〜1990

TOEIC®で測定できるCEFRレベルについて、それぞれの英語力の目安をみていきましょう。

A1(TOEIC® 320〜620)の英語力の目安

A1の英語力でできることの目安は、次の通りです。

日常的表現と基本的な言い回しを理解し、使うことができる個人的情報について、質問したり回答したりできるゆっくり/はっきり話されれば、簡単なやり取りができる

TOEIC®320〜620点に該当し、CEFRで最も低いレベルとなっています。

A2(TOEIC® 625〜1145)の英語力の目安

A2の英語力の目安は次のとおりです。

自分や家族のことなど、直接関係あることについて、表現や理解ができる日常の事柄について、単純で直接的に情報交換ができる

A1に続き、「基礎段階の言語使用者」の段階に該当します。基本的な日常会話ならできるレベルです。

B1(TOEIC® 1150〜1555)の英語力の目安

B1の英語力でできることは次のとおりです。

身近な話題について、主要な点を理解できる英語圏で起こりそうなほとんどの事態に対応できる身近な話題について、筋の通った簡単な文章を作成できる

B1から「自立した言語使用者」の段階に突入するものの、複雑な文章を理解したり作成したりできるようになるには、B2以上に向けてさらなるレベルアップが必要です。

B2(TOEIC® 1560〜1840)の英語力の目安

B2の英語力でできることの目安は次のとおりです。

抽象的/具体的な話題について、複雑な文章を理解できるネイティブと緊張せず、普通にやり取りができるさまざまな話題について、詳細な文章を作成できる

TOEIC®1560〜1840点に該当し、この辺りから実際に英語を使ってコミュニケーションが取れるようになります。CEFRを基準にTOEIC®の目標スコアを設定するのであれば、B2以上を目指しましょう。

C1(TOEIC® 1845〜1990)の英語力の目安

続いて、C1の英語力についてみていきましょう。

さまざまな内容の長い文章を理解できる流暢かつ自然に自己表現ができる複雑な話題について、詳細な文章を作成できる

TOEIC®で測定できる最も高いレベルです。TOEIC®を受験するなら、最終的には「C1レベル」の達成を目指しましょう。

TOEIC®でCEFRレベルを測定する際の注意点TOEIC

次にTOEIC®のスコアを使って自分のCEFRレベルを測定する際の注意点を紹介します。

測定できるのはC1レベルまでTOEIC® L&RのみではCEFRを測定できない測定できるのはC1レベルまで

TOEIC®のスコアが対応しているCEFRレベルは、「A1」から「C1」レベルまでです。そのため、最も高いレベルである「C2」については、TOEIC®のスコアから換算することはできません。

既に「C1」レベルに該当するTOEIC®のスコアを持っている方や、「C2」レベルを目指している方は、C2レベルまで対応している検定試験(IELTS)や、CEFR完全準拠の検定試験(ケンブリッジ英語検定やリンガスキルなど)を受験しましょう。

TOEIC® L&RのみではCEFRを測定できない

一般的に「TOEIC®」というと、「TOEIC® Listening & Reading Tests」を指すことが多いですが、TOEIC® L&RのみではCEFRを測定することはできません。

ETSが公開している対照表を用いれば、「リスニングのCEFRレベルはだいたいこのくらい」と技能別のCEFRレベルを大まかにチェックすることはできますが、「TOEIC® L&R」と「TOEIC® S&W」の両方のスコアがなければ、正確なCEFRレベルを知ることは不可能です。

CEFRを理解してTOEIC®の目標スコアを設定するメリット

TOEIC®を受験するなら、国際標準であるCEFRを理解して、目標スコアの設定に役立てましょう。たとえば、到達したいCEFRレベルが「C1」である場合、「TOEIC L&Rで945点以上を取る!」と目標スコアを設定するイメージです。

ここでは、CEFRを理解してTOEIC®の目標スコアを設定するメリットについて紹介します。

国際基準の目標を設定できる

TOEIC®の目標スコアを設定すればそれまでですが、CEFRに換算すれば、「C1レベルに到達するために〇〇点を取る」など、先を見据えた国際基準の目標を設定することができます。

また、「C1レベル」という国際基準の目標は、TOEIC®を知らない人にはもちろんのこと、世界中どこでも通用します。

各英語検定試験のスコアと比較しやすい

TOEIC®スコアをCEFRに換算できると、自分のスコアや目標スコアが他の英語検定試験のどのくらいのスコアに該当するのかが容易にわかります。

TOEIC®しか受験したことがなくても、他の試験のおおよそのレベルを把握できるので、「英検だったら準1級程度」「TOEFL iBTなら90点くらい」とCEFRをものさしに比較することができます。

本当に「使える英語」が身につく

上記でお伝えしたように、TOEIC®のスコアをCEFRに換算するには、「TOEIC® L&R」で読む・聞く力を、「TOEIC® S&W」で話す・書く力を測定する必要があります。

独学だとついインプット系スキル(読む・聞く力)の強化に偏ってしまいがちなところ、CEFRを意識すれば、自然とアウトプット系スキル(話す・書く力)も鍛えざるを得ない環境を作り出せます。その結果、英語の知識だけでなく、本当に「使える英語」を身につけることができます。

TOEIC®のスコアアップ勉強法:基礎編

自分が目指したいCEFRレベルをもとにTOEIC®の目標スコアを設定したら、さっそく勉強に着手していきましょう。ここでは、「何から手を付ければいいの?」とお悩みの方に向けて、基礎的な内容からお伝えしていきます。

発音練習で「土台」を作る

TOEIC®でスコアアップを目指すには、TOEIC®に特化した対策をする以前に、まずは発音練習で英語4技能の「土台」をしっかり築き上げることが大切です。

発音というのは、TOEIC®に限らず、総合的な英語力を伸ばす上で必ず必要となる「基礎」に該当します。発音がしっかり身についていないと、「日本語にない英語特有の音」を聞き取ることができないため、英語力が伸び悩んでしまいます。

「TOEIC®のスコアがなかなか伸びない……」という方や、「TOEIC®の対策を何から始めていいかわからない」という方は、発音を練習することから始めましょう。

語彙・文法力を鍛える

英語力を伸ばしTOEIC®のスコアアップを目指すには、「語彙」と「文法」を徹底的に復習し、基礎力をしっかり鍛え上げることが大事です。

特にTOEIC®L&Rで500点に到達できていないレベル(A1〜A2)の方は、中学校で習う英単語・英文法が身についていないことが考えられます。ここを疎かにしてしまうと、応用的な勉強に進むことはできませんので、今一度しっかり語彙と英文法を学習しましょう。

リスニング力とリーディング力、スピーキング力とライティング力の強化に取り組むのは、「発音」と「語彙」「文法」がしっかり身についた後になります。

英語の「基礎固め」の勉強法と手順は?基礎から学びたい人向けの教材&アプリを紹介TOEIC®の出題形式・テクニックを知る

すべての英語学習に通じる土台「発音」と、語彙・文法の知識が身についたら、TOEIC®の出題形式と問題を解くテクニックを学びましょう。

出題形式を知ることで、TOEIC®で求められる英語力を重点的に鍛えられるので、効率良くスコアアップを目指せます。また、TOEIC®には、「リスニングパートは、設問を先読みしておく」といったテクニックや、目標スコアに到達するための適切な時間配分が存在します。

日々の英語学習に加えて、TOEIC®の出題形式やテクニックについても学んでおきましょう。

TOEIC®のスコアアップ勉強法:応用編

ここからは、応用編としてさらなるスコアアップを目指すための勉強法を紹介します。

TOEIC® L&R/S&Wの問題集を繰り返し解く

基礎がある程度身についたら、実際にTOEIC®の問題集を繰り返し解いてみましょう。実際に問題を解くことで、今の自分に不足している能力を把握できます。間違った問題を分析して自分の弱点を見つければ、正答率を上げるために重点的に補強すべきことが明らかになります。

また、問題集を繰り返し解くことには、TOEICの出題形式に慣れる、時間配分が上手にできるようになるといったメリットもあります。「どこを重点的に強化すればいいかわからない……」「効率的にスコアアップしたい!」という方は、問題集を繰り返し解きましょう。

アプリでスピーキング練習に取り組む

TOEIC®の中でも、特に自分一人の力で伸ばすのが難しいと感じるセクションといえば、「スピーキング」ではないでしょうか。他のセクションは、音声を聞いたり文章を読んだり書いたりして鍛えることができますが、「話す練習」というのは一人だとついハードルが高く感じてしまいがちです。

そこでおすすめなのが、独学でのスピーキング練習に特化したアプリを使う方法です。スピーキング練習アプリを使えば、一人でもたくさんスピーキング対策に打ち込むことができます。

プロンテストシリーズ 発音特訓パックプロンテストシリーズ 発音特訓パック

『プロンテストシリーズ 発音特訓パック』は、身近な会話フレーズを使ってスピーキング練習ができるアプリです。

アプリに向かって英語を話すだけで、発音判定機能が発音を判定・指導してくれるので、練習するにつれて「自分の英語が伝わる可能性」を実感できます。定額制で受講回数・時間がともに「無制限」なので、好きな時に好きなだけ英語を話す練習ができることも魅力となっています。

料金プラン

1ヶ月プラン:月額2,200円(税込)6ヶ月プラン:月額1,320円(税込)12ヶ月プラン:月額880円(税込)

公式サイト

App Storeプロンテストシリーズ プロンテスト・コールプロンテスト・コール

『プロンテストシリーズ プロンテスト・コール』は、会話の反復練習で発音と文法の知識を自然に習得できるアプリです。1回あたり30分〜40分のレッスンを全20レッスン収録しており、独学でもたっぷり英語を話す練習ができます。

TOEIC®のスピーキングセクションを苦手としている方やスコアの伸び悩みで悩んでいる方は、ぜひ本アプリを活用して「使える英語力」を鍛えましょう。アプリは無料でお試しもできますので、ぜひお気軽にご利用ください。

料金プラン

1ヶ月プラン:月額2,750円(税込)6ヶ月プラン:月額1,650円(税込)12ヶ月プラン:月額1,100円(税込)

公式サイト

プロンテスト・コールまとめ

CEFRとTOEIC®の関係や各レベル・スコアの目安、TOEIC®スコアをCEFRに換算する方法などを紹介しました。

これからTOEIC®を受験予定の方は、ぜひCEFRを理解して「まずはB2に到達する」「C1レベルを目指す」など、先を見据えてTOEIC®の目標スコアを設定してみてください。CEFRを理解することで、英語4技能をバランス良く鍛える必要性をより実感でき、結果的に「使える英語」の習得にもつながります。

当社プロンテストは、英語の正しい発音を理解し、楽しくラクに身につけられるスピーキング練習アプリを提供しています。TOEIC®対策をはじめ、英語の発音練習による基礎作りや、スピーキング練習でお悩みの方は、ぜひ『発音特訓パック』または『プロンテスト・コール』をご活用ください。

急ぎの人は発音クリニックで直接指導してもらう

プロンテストが出している学習アプリやその中の音声指導技術は、音声学をもとにしています。そのため、判定内容や指導内容にも学問的裏付けがあります。英会話スクールでは、発音記号を読めない・または読み方を知らない教員が指導している場合がほとんどです。

一方でプロンテストでは、大学の英米文学科などで指導される英語音声学に基づいて、発音記号一つ一つの読み方、調音器官(舌や歯など)の使い方を正確に指導する知見を持っています。

また、音声学はそのままだと初学者には難しいので、プロンテストは専門的な音声学の内容をわかりやすく噛み砕いて、すぐに身に着けられるような指導も行っております。

定期的に発音セミナーを開催していますので、発音に課題感を持つ方はぜひご参加ください。

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